十輪寺ブログ
9.282022
掛け軸をご寄進いただきました。
この春、掛け軸をいただきました。
この掛け軸は、十輪寺の住職であられた、辯天宗第一世管長智祥猊下がお書きになられたものです。ネットオークションで出品されていたそうで、辯天宗の信者さまがたまたまお見つけになり、管長さまの掛け軸だからなんとしても競り落とさねばならないと思われ競り落とされたとのこと。オークションでは、二名による競争入札となったとのこと。後で分かったそうですが、入札の相手も辯天宗の信者さまだったそうです。「身内で競争していたのですよ。分かっていればもっと安く手に入れることができたのに・・・」とおしゃっておられました。
さて、競り落とした掛け軸をどうのようにしようかと悩まれたそうですが、智祥猊下が住職をされていた十輪寺に寄進させていただくことなったとのことです。
掛け軸には次のように書かれています。
六大無礙常瑜伽
四種曼荼各不離
三密加持速疾顕
重重帝網名即身
四種曼荼各不離
三密加持速疾顕
重重帝網名即身
六大無礙(ろくだいむげ)にして常に瑜伽(ゆが)なり
四種曼荼(ししゅまんだ)は各々(おのおの)離れず
三密加持(さんみつかじ)すれば速疾(そくしつ)に顕(あら)わる
重重帝網(じゅうじゅうたいもう)なるを即身(そくしん)と名づく
これは弘法大師の『即身成仏義』からのお言葉です。難解なお言葉ですが、下記のようなことが説かれています。
この宇宙に存在するものは、常につながっており、離れることはない。心・身体・言葉を働かせてみると、すべてのものは、お互いを照らし合い、つながっていることに気づく。
仏さまも私たちも、そして、ありとあらゆるものはすべてはつながっている・・・。これがお大師さまの教えの基になる考え方なのです。